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著 書
武田智亨 プロフィール
1951年 滋賀県生まれ。
1970年 本願寺で得度を受ける。大学卒業後、教職を経て1980年 中近東、中東、中国などを1年半にわたり放浪。 現在、浄土真宗 東京・熟柿庵 庵主、彦根・西福寺 住職。 著書に『中国ひとり旅』(連合出版)、『熟柿庵だより』(東京図書出版会)。翻訳書にジェシー・マッキニー著『車椅子の上の心』、ティック・ナット・ハン著『理解のこころ』などがある。 東京・熟柿庵ホームページ リンク 逢人舎 ブログランキングへ 登録しました。 ↑ぜひ、応援クリックを お願いします。 記事ランキング
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どんなものでも、真実の眼をもって注意深く見つめてみると
不可分存在の謎を見てとることができます。 そして一旦、不可分存在の謎を知ったならば あなたはもはや恐れに振りまわされることはないでしょう、誕生の恐れに、そして死の恐れに。 誕生と死とは、私たちが頭に描いているだけの、 単なる想像でしかないのです。 そしてこうした想像は 真実のありようから言えば 程遠いものなのです。 このような考えは、上下の方向を示す概念の曖昧さに似ています。 例えば、 手を上に上げれば上を示すことになり、 下に降ろせば下の方向を示します。 また天国は上にあり、地獄は下にあるとイメージされます。 しかし この地球のちょうど反対側にいる人にとっては この方向はまったく当てになりません・ 上とか下という概念は、宇宙では当てにならないのです。 誕生とか死という概念も、 この上とか下という概念と同じものでしかありません。 どうか あなたの命の根源を振り返ってみてください。 そうすれば あなたが、永遠の過去から ずっとここに存在し続けていることがわかります。 ともに真実の世界に眼を向け ともに木の葉の命のなかへ溶け込み 木の葉の命と一つになりましょう。 雲に溶け込み、雲の命と一つになりましょう。 波に溶け込み、波と一つになりましょう。 私の本当の命が水であることを理解するために 恐れから解放されるために。 こうして自らの命の真実のありようを深く見つめることによって 誕生と死に呪縛されていた自己を超越することができるのです。 将来も私は存在し続けるでしょう だけども私を見つけ出すには相当の注意力がひつようです。 私はもしかすると、 花になっています。 もしかすると、木の葉になっています。 私の命は将来 今とは違ったものになっているでしょう。 でも あなたには、そっと挨拶するつもりです。 あなたが よくよく注意して、花や木の葉のなかに 私を発見してくださったら あなたも私に挨拶を返してくれるかもしれません その時 私はとても幸せな思いに浸るのです。 第六章 終わり 上記のロゴマークへの クリックをよろしく お願いします
by jyukushian
| 2008-11-28 17:20
| ティック・ナット・ハン氏
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Comments(2)
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今宵の月
at 2008-11-29 15:51
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ティク・ナット・ハン師の話は何度読んでも面白いです
アメリカで布教するには これくらい具体的な話をしなければ理解されないのでしょう 話はかわりますが 知り合いから 「ほぼ日刊イトイ新聞」に「死を想う」と題する鼎談が連載されています。 URL はhttp://www.1101.com/okuribito/indx.htmlです ネットがお得意の武田さんは すでにご存知じゃあないかなとおもいますが 取り合えずお知らせします。 そこに出てくる中沢と言う人が 私の常識から見て 少し可笑しな事を述べています。 一向宗の坊さんは「ようするに神官みたいなものですから、死をけがらわしいとは考えない」 此の発言は随分変ないいかたです 「けがれ」は神道にこそあれ、真宗にはなじまない言葉だとおもいます。 いかがでしょうか?本職(?)のかたのコメントをおきかせいただけたら幸いす。
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jyukushian at 2008-11-29 18:53
確かに中沢氏の話は変ですね。富山というのは浄土真宗の伝統のあるところですから、死をけがれと考えないのはそこから来ているのだと思います。中沢氏の発言は、彼の著書も含めて理解できないところが多々あります。
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