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著 書
武田智亨 プロフィール
1951年 滋賀県生まれ。
1970年 本願寺で得度を受ける。大学卒業後、教職を経て1980年 中近東、中東、中国などを1年半にわたり放浪。 現在、浄土真宗 東京・熟柿庵 庵主、彦根・西福寺 住職。 著書に『中国ひとり旅』(連合出版)、『熟柿庵だより』(東京図書出版会)。翻訳書にジェシー・マッキニー著『車椅子の上の心』、ティック・ナット・ハン著『理解のこころ』などがある。 ![]() 東京・熟柿庵ホームページ リンク 逢人舎 ![]() ブログランキングへ 登録しました。 ↑ぜひ、応援クリックを お願いします。 記事ランキング
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西洋の人々は
長年、悪の問題について苦闘してきました。 「どうして悪というものがこの世から 無くならないのだろうか」と 西洋の精神にとって 悪の存在を理解するというのは難しいように思います これは 西洋の精神が物事を二元的にとらえてきた 結果なのです。 つまり あるものと、それに対立するものは それぞれ独自に 関係をもたずに存在するという見方です。 二元的にではなく その両方を一体のものとして見た時 問題は解消します。 つまり 善の概念があるところには必ず 悪の概念も存在するのです。 仏様が、仏様としてあるためには 悪魔を必要とし、 悪魔も、悪魔としてあるためには 仏様を必要とするのです。 世界をこのように理解すると ごみとバラの花を あえて分け隔てすることはなくなるでしょう。 その両方を愛するようになるでしょう。 木の枝は 右端と左端の両方が必要なのです。 片方にだけ目を向けるのは間違っています。 そういう見方は、 世界の半分しか理解しないでおこうという態度です。 そんなこと できることではありません・ 長い間、 アメリカはソ連を悪の国として見なしてきました。 アメリカ人の中には もう一方の世界を無視して 自分の国だけで生きていけるという 幻想を未だに抱いている人がいます。 それは 左のない右が存在し得ると信じているのと まったく同じことなのです。 ソ連の側についても同じことが言えます。 彼らは アメリカ帝国主義(ソ連ではアメリカをこのように呼ぶのです)は 悪の国であり、 世界の幸福のためには排除しなければならないと 考えているのです。 これらは 共に二元論的な見方なのです。 アメリカという国を 真実の目でみれば ソ連が見えてきます。 ソ連という国を 真実の目で見れば アメリカが見えてきます。 バラの花を真実の目で見るとごみが見えてきます ごみを真実の目で見ればバラの花が見えてきます。 現代の国際関係というのは それぞれの国が自国をバラの花と思い込み 相手の国をごみと呼び合うことによって 成り立っているのです。 ここにおいて 「これあり それあるが故に」 という表現が何を云おうとしているのか はっきりしてきます。 あなたが生き残りたいと望むなら なにをすればよいのでしょうか 答えはとても簡単です。 相手が生き残れるようにすること そのための努力を あなた自身が行なうことです。 生き残るとは 人類全体が生き残るということであって 一部の人間が生き残るという意味ではありません このように考えてくると この考えは ただ、アメリカとソ連の関係だけではなく 南北問題についても適応すべきだということがわかってきます。 南の国が生き残れなければ 北の国も生き残れません もし 第三国の国々が負債を払いきれなければ あなたたち北の富める国の人々も 苦しむことになるでしょう。 もし あなたたちが第三世界に想いを寄せることをしなければ あなたたちの幸福も長続きしないし 今まで続けてこられた豊かな暮らしも 崩壊するでしょう。 その影はすでに私たちの生活に 忍び込んで来つつあります。 ![]() 上記のロゴマークへの クリックをよろしく お願いします
by jyukushian
| 2009-02-03 20:59
| ティック・ナット・ハン氏
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