カテゴリ
以前の記事
2022年 08月 2022年 07月 2022年 06月 2022年 05月 2022年 04月 2021年 05月 2021年 02月 2020年 04月 2020年 03月 2019年 06月 more... ライフログ
著 書
武田智亨 プロフィール
1951年 滋賀県生まれ。
1970年 本願寺で得度を受ける。大学卒業後、教職を経て1980年 中近東、中東、中国などを1年半にわたり放浪。 現在、浄土真宗 東京・熟柿庵 庵主、彦根・西福寺 住職。 著書に『中国ひとり旅』(連合出版)、『熟柿庵だより』(東京図書出版会)。翻訳書にジェシー・マッキニー著『車椅子の上の心』、ティック・ナット・ハン著『理解のこころ』などがある。 ![]() 東京・熟柿庵ホームページ リンク 逢人舎 ![]() ブログランキングへ 登録しました。 ↑ぜひ、応援クリックを お願いします。 記事ランキング
その他のジャンル
|
彦根本院での法務は疲れたけれど
今回も、私の心を豊かにしてくれるさまざまなことがありました。 来年90歳になる1人暮らしの女性は 1人旅が好きだという。 電車にのって窓の外を眺めているだけで楽しいらしい。 「いろんな雲の形があって、それを追いかけているだけで楽しいですよ。」 家族は心配して、なるべく1人旅をさせないようにしているけど 「大勢いると、いろいろ制約されて、行きたいところもいけなくなる。 やっぱり旅は一人にかぎります」とのこと。 彼女は家の近くを散歩していても、いろんな発見をする。 以前、仏法相という鳥の声を聞いたという。 孫たちは、そんなはずはない、この辺にはそんな鳥はいないと言い張る。 昆虫の好きな人にそのことを尋ねたら、 その辺は、仏法相の鳥の通り道で、一年のうち、運がよければ聴けるのとのこと。 鳥道というらしい。 彼女は数年前、語ることすらできないほど辛い出来事に会っているのに その生きる姿勢を見ていると、 どうしてそんなに好奇心をいっぱい持って日々暮らしているのだろうと 不思議におもったりする。 毎月、彼女の家にお参りにいくのが楽しい。 心洗われる思いがする。 20代30代のお孫さんたちが大勢いるお家へ法事にいった。 お経が終わって、振り向いて、さて 多感な若者たちに、どんな話をして切り込んでいこうかと 楽しい悩みが浮かぶ。 どんな話をすれば、仏教に興味をもってくれるだろうかと 私の心は躍る。 若い人たちを相手に仏教を語ることは それはそれで、私は彼らから沢山を学ぶことができて 刺激的なひとときを過ごせます。 境内の大きな銀杏の木にギンナンができて 境内いっぱいに落ちている。 僕より少し年上の男性の檀家さんが寒空の中、1人、ギンナンを拾い集めていた。 「そのぎんなん、どうするんですか?」 「ぎんなんが欲しいという人が村に何人かいて、その人たちに差し上げようと思ってね」 たまたま、その男性の後ろ姿の光景を見て、 言葉にならず、何故か胸が熱くなった。 自分のためだけに生きているように思っている自分が 恥ずかしくなる。 ![]()
by jyukushian
| 2012-12-18 19:46
| WEB版 熟柿庵だより
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||