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著 書
武田智亨 プロフィール
1951年 滋賀県生まれ。
1970年 本願寺で得度を受ける。大学卒業後、教職を経て1980年 中近東、中東、中国などを1年半にわたり放浪。 現在、浄土真宗 東京・熟柿庵 庵主、彦根・西福寺 住職。 著書に『中国ひとり旅』(連合出版)、『熟柿庵だより』(東京図書出版会)。翻訳書にジェシー・マッキニー著『車椅子の上の心』、ティック・ナット・ハン著『理解のこころ』などがある。 東京・熟柿庵ホームページ リンク 逢人舎 ブログランキングへ 登録しました。 ↑ぜひ、応援クリックを お願いします。 記事ランキング
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外科医もそうだけど、小児科も、産婦人科も
命にかかわるとてもリスキーな現場である。 さっきNHKのプロフェッショナルという番組をみていたら 産婦人科のお医者さんの奮闘の番組が流れていた。 もちろん無事出産する例が多数なんだろうけれど、 双子であったり、胎児の状態で異常が発生したり 1人の妊婦さんに何人ものお医者さんが関わっている 外科だって1人の患者さんに大勢の外科医が関わり最善の方法を模索する。 少なくとも産婦人科と外科と小児科はとてもやっかいな科のように思う。 それは直接に命にかかわる、一歩間違えば死に至る現場なんだろうと思う 前回の知り合いの外科医のお医者さんはお父さんがやはり外科医で、 命を救うことの素晴らしさを教えられて、息子の彼は外科医になったのだという。 医者の醍醐味はやはり患者の命を救うという最も尊い仕事にかかわるということに尽きるのだと思う・ 少なくとも彼はその動機で外科医になったのだ。 自分の手で患者の命を救えるかもしれないという、仕事への情熱。 だけど救えなくて死にいたることもある。 だからこそ、患者としての私たちは医者に対して心からのリスペクトをすべきではないのかと思う 医者のモラルが落ちていることもいろんな事件を通して知ってはいるけれど それでも、医者の熱意を信じなければ病院という組織は成り立たない。 医は仁術だと言われていた。 目の前に瀕死の患者がいたらなんとか救いたい それが仁術である。 そのあとに、そのリスキーな仕事をしている医者のために リスペクトの対価としての報酬がある。 つまりお金は二の次の話だった。 患者とその家族はそうした医者の熱意に敬意を表し その結果を問い詰めることはしないという了解が成立する。 それが崩れ始めている・ 訴訟という形で医者が失敗のリスクを前面に問われるようになってきた。 彼はそれを嘆いている。 医者の熱意が患者とその家族に伝わらない現実。 訴訟っていったいなんなのだろう? 少なくとも、訴訟が頻繁に行われるようになって 命を救うという外科や産婦人科や小児科になろうとする医者は激減しているのは事実。 彼は、最後になんとも厳しい言葉でこの会話を終えた。 「日本人は思い知ればいいんですよ。外科医のいない社会というものがどんなものかを。 思い知らなければ現状は改善されないでしょうね。」と。 これは病院だけの話だろうかと思った。 ふっと 市場原理主義という言葉か思い浮かんだ 以前、熟柿庵の勉強会でSさんがプレゼンテーションしてくれた「腐るお金の話」に 通低しているテーマなんだろうなと思った。 つづく
by jyukushian
| 2014-06-24 00:27
| WEB版 熟柿庵だより
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