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著 書
武田智亨 プロフィール
1951年 滋賀県生まれ。
1970年 本願寺で得度を受ける。大学卒業後、教職を経て1980年 中近東、中東、中国などを1年半にわたり放浪。 現在、浄土真宗 東京・熟柿庵 庵主、彦根・西福寺 住職。 著書に『中国ひとり旅』(連合出版)、『熟柿庵だより』(東京図書出版会)。翻訳書にジェシー・マッキニー著『車椅子の上の心』、ティック・ナット・ハン著『理解のこころ』などがある。 ![]() 東京・熟柿庵ホームページ リンク 逢人舎 ![]() ブログランキングへ 登録しました。 ↑ぜひ、応援クリックを お願いします。 記事ランキング
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彼がタリバンに誘拐されたのは
彼がパキスタンの少数民族をボランティアで半生かけて 支援していたことをタリバンが誤解していたことによる。 タリバンの目的は 彼を誘拐したことによって 世界のニュースになることを期待してのことだったし、 また、 身代金をギリシアの政府から引き出すことにあった。 でも 彼はそれらをすべて拒否した。 彼は 「政府とも連絡が取れないし、身代金を要求されるほどに 裕福でもない」と断り続けた。 彼らが最後に要求したのは 指示したコーランの一節を目の前で声を出して読め ということだった。それができなければ殺す。 彼は 「私が自分の宗教を信じているように、 それぞれの国のそれぞれの宗教を 私は尊敬している。 だから、私はコーランの一節を強要されて読むことは断る。」 と答えた。 彼は 自分が、心から尊敬できる宗教だと信じることができた時に 読むかもしれない。 しかし、強要されて、自分の命が惜しいからコーランを読むことは 自分に嘘をつくことになるし、イスラム教に対しても誠実ではないj 自分に偽ってコーランを読むとすれば イスラム教を侮辱することになると言って、 その要求を断ったのだという。 (話を聞きながら、江戸時代のキリシタンの踏み絵のことを思った。 キリシタンでありながら、キリストの十字架を踏むことの辛さと、 命をかけて拒否することの計り知れない勇気) そう主張し続けた結果 そのことが逆に、タリバンの人たちから、彼に対する信頼を得ることになってしまって 結局 NATOに連絡がついて、 アメリカに収容されているタリバンの兵士と 人質交換という形で 彼は救われた。 パキスタンの山奥を境にして アメリカから連れてこられたタリバン兵士と アフガニスタンに収容されていた彼が 劇的な人質交換という形で 彼の命は救われた。 まるで映画を見ているような話だった。 ![]()
by jyukushian
| 2015-09-10 23:58
| WEB版 熟柿庵だより
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