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著 書
武田智亨 プロフィール
1951年 滋賀県生まれ。
1970年 本願寺で得度を受ける。大学卒業後、教職を経て1980年 中近東、中東、中国などを1年半にわたり放浪。 現在、浄土真宗 東京・熟柿庵 庵主、彦根・西福寺 住職。 著書に『中国ひとり旅』(連合出版)、『熟柿庵だより』(東京図書出版会)。翻訳書にジェシー・マッキニー著『車椅子の上の心』、ティック・ナット・ハン著『理解のこころ』などがある。 ![]() 東京・熟柿庵ホームページ リンク 逢人舎 ![]() ブログランキングへ 登録しました。 ↑ぜひ、応援クリックを お願いします。 記事ランキング
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船山徹さんの
「仏典はどう漢訳されたのか」を読み終えました。 とても興味深いテーマで、内容も一般向けに書かれていて 一気に、というわけではありませんが、読み終えました。 たいへん面白かったです。 インドで生まれた仏教が、まったく文化圏の異なる中国に 入ってくるときに、どのように翻訳されていったのか、 漢字文化の人たちの涙ぐましい努力が感じられました。 偉大な翻訳者である鳩摩羅什が 「翻訳は、まるでご飯を噛んで、人に与えると、味が失うだけでなく、 嘔吐をもよおさせるようなものだ」という言葉にも驚いたし、 お経を一巻翻訳するのに、平均、一週間から10日ぐらいだというのもびっくり。 漢字文化にまったくない概念を翻訳するときに 「輪廻」とか、「世界」という言葉のように、かつて漢字になかったような熟語を 新たに作るとか、 あるいは、魔とか塔という字のように、新しい漢字を作り出して翻訳するとか、 とても苦労している様子がうかがえます。 また、どうしても漢字に翻訳できないものは サンスクリット語の発音だけを 漢字に置き換えるということをしています。 たとえば バガバーンというは サンスクリット語の仏教語で、いろんな意味をもっているので、 漢字に翻訳できないとのことで、 薄伽梵と音訳したり、 (天才バカボンのバカボンはここからきているのでしょうか? だったら赤塚ふじおはすごい!) 翻訳者の苦労をいろいろおしえてもらいました。 漢字という文化の面白さを感じ それから ティックナットハン氏が言っていた 「仏教はそれぞれの国で、それぞれに違った形で発展していくものです」 という言葉をあらためて思い出しました。 ![]()
by jyukushian
| 2016-09-10 21:04
| WEB版 熟柿庵だより
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