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著 書
武田智亨 プロフィール
1951年 滋賀県生まれ。
1970年 本願寺で得度を受ける。大学卒業後、教職を経て1980年 中近東、中東、中国などを1年半にわたり放浪。 現在、浄土真宗 東京・熟柿庵 庵主、彦根・西福寺 住職。 著書に『中国ひとり旅』(連合出版)、『熟柿庵だより』(東京図書出版会)。翻訳書にジェシー・マッキニー著『車椅子の上の心』、ティック・ナット・ハン著『理解のこころ』などがある。 ![]() 東京・熟柿庵ホームページ リンク 逢人舎 ![]() ブログランキングへ 登録しました。 ↑ぜひ、応援クリックを お願いします。 記事ランキング
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夏目漱石
彼は慶応3年、明治維新の前年に生まれ、大正5年に49才で亡くなっている。 明治時代をとっぷり生きた人間だった。 漱石の小説をとおして明治時代の日常生活を想像してみる。 外から帰って、堅苦しい洋服から柔らかい和服にまず着替える。 ランプに火をともし、火鉢に手をかざす。 手持無沙汰に火箸で炭火を立てたり傾けたりしながら、煙草に火をつけてガラス窓の外を見る。 彼の周りはしんとしている。 テレビもなければラジオもない。音楽だってその場所へ行かなければ聞くことはできない。 つまり、気を紛らわせてくれるものは一つもない。発行が始まりかけた新聞ぐらいが社会の窓口。 だからこそ、 彼の頭は冴えわたる。常に何かを自分で考えながら時は過ぎていく。 そんな生活の中で彼の作品はできていく。 さっき、彼の晩年の作品「道草」を読み終えました。 彼の私生活を描いた作品とのことで、大変おもしろかった 主人公健三は細君に向って 「おまえは馬鹿だ。女だから馬鹿だというより、馬鹿だから馬鹿だというのだ」 と馬鹿にする。 細君は心を閉ざして益々冷ややかに対応する。 そんな話が延々と続く。 夏目漱石は、いったいどんな家庭を営み、どんな日々を送っていたのだろうか。
by jyukushian
| 2023-09-15 18:11
| WEB版 熟柿庵だより
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