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著 書
武田智亨 プロフィール
1951年 滋賀県生まれ。
1970年 本願寺で得度を受ける。大学卒業後、教職を経て1980年 中近東、中東、中国などを1年半にわたり放浪。 現在、浄土真宗 東京・熟柿庵 庵主、彦根・西福寺 住職。 著書に『中国ひとり旅』(連合出版)、『熟柿庵だより』(東京図書出版会)。翻訳書にジェシー・マッキニー著『車椅子の上の心』、ティック・ナット・ハン著『理解のこころ』などがある。 ![]() 東京・熟柿庵ホームページ リンク 逢人舎 ![]() ブログランキングへ 登録しました。 ↑ぜひ、応援クリックを お願いします。 記事ランキング
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漱石の大きなテーマの一つに 「則天去私」と「個人主義」がある。 個人主義とは せっかく人として生まれたのだから、自由な人生を送りたい。 今までの江戸時代からの古い因習や封建的な縛りを振り切って 解放された人生を送りたい、その思いから発する人生観のこと。 しかし、これは限りない孤独を伴う。自分の心が発した自由は 他人にはわからない。つまりは自己満足的でエゴイズムである。 これは行きつくところ、自殺、あるいは狂気、あるいは宗教に走るということになる。 いっぽう、「則天去私」とは 自分の人生は相手があってのものであって、たとえば 国家のためにとか、地域のためにとか、あるいは家庭のためにとか 誰かのために私の命は存在する、と考える。 そうすることで、自分の人生の価値が見えてくる。 そのような人生を送ること。 「天」という意味はややはっきりしないけれど、ある公的な価値だろうと推測する。 漱石は、 そのテーマを夫婦関係に落とし込んで 物語にする。 個人主義に従えば 好きな人と一緒になる、あるいは自分の思いをあきらめる。 そんな夫婦関係をいろいろなバージョンで 作品にしています。
by jyukushian
| 2023-09-19 19:18
| WEB版 熟柿庵だより
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