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著 書
武田智亨 プロフィール
1951年 滋賀県生まれ。
1970年 本願寺で得度を受ける。大学卒業後、教職を経て1980年 中近東、中東、中国などを1年半にわたり放浪。 現在、浄土真宗 東京・熟柿庵 庵主、彦根・西福寺 住職。 著書に『中国ひとり旅』(連合出版)、『熟柿庵だより』(東京図書出版会)。翻訳書にジェシー・マッキニー著『車椅子の上の心』、ティック・ナット・ハン著『理解のこころ』などがある。 ![]() 東京・熟柿庵ホームページ リンク 逢人舎 ![]() ブログランキングへ 登録しました。 ↑ぜひ、応援クリックを お願いします。 記事ランキング
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一台のトラックが賑やかな夜の街のネオンの中に走り去っていくシーンでその番組は終わっていた。
そのうしろ姿。そのトラックの中には孤独死した人の遺品が積まれている。 なに知らぬ顔をしてはしゃぎまくるネオンの街と、 一人の死者の遺品の積まれたトラックのなんと対照的な光景か。 先日、NHKの深夜の番組を見て、冷ややかな現代の風を感じてしまった。 題名は「天国への引越し」 孤独死した人の遺品を整理して処分する会社の話だ。 現在、全国にこうした遺品処分会社が30社以上あるという。 きっと今後ますます増えていくに違いないだろう。 認知症の母を介護するために買った家で、亡くなっていた64才の男性。介護のために結婚もせず、独り身だった。死後50日経っていたとのこと。業者は何とか連絡先を探し出してその男性の姉に連絡を取った。姉は呆然と業者の整理、処分を見守っていた。 海外旅行好きだったというその男性は、たくさんの写真や記念の品を残していた。それらはすべて業者によって処分されることになる。 家族を捨てて30年過ごした男性が孤独死した。 業者が呼ばれて整理していたら娘の住所がわかり連絡を取ったが、 娘は遺品の引取りを拒否して立会いにも来なかった。 業者が「あなたの父の遺品ですよ」と丁寧な手紙をその娘に送ってなんとか説得してきてもらった。 娘は父の遺品の整理を見ながら、父が娘達のことをこんなに思ってくれていたのかと涙ぐんでいた。遺品には娘達の幼い頃の思い出の品がたくさん残されていたのだ。 孤独死。この社会現象。 さまざまな事情はあるに違いない。それを好む人も中にはいるかもしれない。 だけども、なにか寒々としたものを感じるのは私だけだろうか。 その人はどういう思いで最後を迎えたのだろうか。 それを思うと胸が痛くなる。 実は私の一番の友人も一年前、54才の若さで孤独死で亡くなっている。 結婚の縁がなく、独身で生涯をすごしてきた男だった。
by jyukushian
| 2007-11-23 21:56
| WEB版 熟柿庵だより
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