ティック・ナット・ハン著 「理解のこころ」を読む 第２７回

さらに過去へさかのぼってみましょう
あなたは父と母の中に存在していただけではないのです。
祖父、祖母、さらには曽祖父、曾祖母の中にすでに存在していたのです。

より一層深く　私自身を見つめてみましょう
私は前世において雲であったことがわかってきます。

私はなにも詩的に物語っているのではありません
これは科学なのです

何故私は前世において雲であったのか、
それは今なお私は雲であるからです。
雲なくして、今私はこうしてここにいることはできません。

私という存在は、今この瞬間において雲であり、川であり、空気であるのです。
だからこそ
私という存在はかつては雲であり、川であり、空気であったことがわかるのです。
また
私はかつては岩でもありました。
また水に含まれるミネラルでもありました。

これは決して霊魂の生まれ変わりという信仰の話ではありません。
これは
地球上の命の歴史についての話なのです。
私たちは、かつてガスであり、太陽であり、水であり、菌類であり、植物であり、そしてまた単細胞でもあったのです。