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著 書
武田智亨 プロフィール
1951年 滋賀県生まれ。
1970年 本願寺で得度を受ける。大学卒業後、教職を経て1980年 中近東、中東、中国などを1年半にわたり放浪。 現在、浄土真宗 東京・熟柿庵 庵主、彦根・西福寺 住職。 著書に『中国ひとり旅』(連合出版)、『熟柿庵だより』(東京図書出版会)。翻訳書にジェシー・マッキニー著『車椅子の上の心』、ティック・ナット・ハン著『理解のこころ』などがある。 ![]() 東京・熟柿庵ホームページ リンク 逢人舎 ![]() ブログランキングへ 登録しました。 ↑ぜひ、応援クリックを お願いします。 記事ランキング
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去年の5月にNOVAと契約して、
月に1,2度のペースで通ってました。 新しい形での再開を願っています。 私の場合、マンツーマンの授業を受けてました。 講師も決めていて、さわやかな感じのアメリカの30代の青年のA君でした。 毎回、フリートーキング形式で、互いのプライベートなことなどを話題にしながら いつもあっという間の40分でした。 学校が閉鎖になる最後の授業の時に、 彼は「国籍を日本に変えるんだ」と話してくれました。 彼はとても日本を気に入っていたようでした。 「何故国籍を変えるの?生まれ育ったアメリカにたくさん友人がいるんじゃないの?」と聞くと、 「友人はいるけど、刑務所に入っている奴が多いんだ、それにアメリカには良い思い出はひとつもない」とのことでした。 そうなんです。彼は昔、そうとうの不良だったのです。麻薬などもやっていて、 父親とも絶縁状態だったとのことでした。 大学の時も、父の援助を受けず、入学金や授業料はディズニーランドの会社から奨学金を 貰って通っていたとのことでした。 卒業後、ディズニーランドに勤めていたのですが、血液検査でひっかかり首になり、 その後、今から十年ほど前に日本にホームステイでやって来て、 日本人の家族の心の温かさに触れ、更正し 今も、その日本人の家に厄介になりながらNOVAの講師をして 現在に至っているとのことでした。 とてもユニークな経歴ですね。 今はとても人懐っこい素敵な青年です。 最近、父親が仕事のことで時々日本に来るらしいのですが、 通訳をしてあげたりして復縁もしたとのことでした。 A君は私のお気に入りの講師だったのです。 時々、仏教に全く無知なA君に英語で説明したりするのは 私にとってもとてもよい勉強でした。 兄はハーバード大学を出て弁護士をしているというA君 弟は18歳の時に心臓病で亡くなったというA君 せっかくA君と友達になれたのに。 もうA君と会うことはできないのだろうか。 授業の再開を願っています。 #
by jyukushian
| 2007-11-16 19:25
| WEB版 熟柿庵だより
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人はよく人の命のありようを死後の世界に絡ませて
霊とか霊魂と云う言葉で表現する。 人の情としてそのように想像してしまいたくなる想いは理解できなくはない。 だけどそのことは逆に、人が認識しうる命の本当のありようの限界を示している。 私達の捉えられる世界とはそれほどにちっぽけで悲しいものである。 話をもどそう。 ハン氏は続けて、 「このように考えると、この一枚の紙には雲だけでなく、 太陽の輝きも大地の栄養も、その木を切った木こりの命も、 木こりの両親も、その木こりが日々食しているパンの原料となる小麦の命も 含まれている」と語っている。 すなわち 「この一枚の紙は、この紙以外の全てのものによって成り立っている」のである。 この一枚の紙の物語は、本書のプロローグとして語られているが、 本書の全体に流れる命のありようへの解釈である。 「色即是空 空即是色」という迷路にも似たややこしい仏教語が、 現代の生きた言葉でこんなにもすばらしく表現されている。 つづく #
by jyukushian
| 2007-11-13 23:19
| ティック・ナット・ハン氏
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さっき
うちの最寄り駅の近くにあるライブハウスに行って来ました。 ラブホテルの乱立する路地をうろついていたら、変わった扉があったので 何気なく入ってしまったのです。 店内は若者の熱気でむんむんしてました。 ハーモニカやドラムやギターでジャズを演奏中で ご機嫌な感じでした。 女性が2~3人いて、客かなと思っていたら、さりげなくギターを弾きはじめ今度はピアノまでも弾いて、もう一人はバイオリンは弾くし、アコーデオンは弾くし、要するにすごいテクニシャンたちばかりで、私達以外十人近くいた全員がミュージシャンだったのです。 この人たち一体なにものなのだろう。プロのミュージシャン崩れなのか、それともプロを目指している卵なのだろうか。 1970年代にはこんなお店が結構ありました。 でも今の時代にまだこんな店があるなんて、 まるで40年前に逆戻りしたような不思議なあやしい感覚におそわれました。 ドラムの音に心臓を刺激されながら なにかとても居心地のいい思いをいたしました。 このお店は、前もって申し込めば、ギターの弾き語りはもちろんのこと、詩の朗読であろうと、講演であろうと、落語であろうと何だって表現していいらしいのです。 私は僧侶としての思いを詩にでも書いて朗読表現したくなってしまいました。 そんな気分にさせてくれる不思議な空間です。 素敵な店です。 元気が亡くなりそうになったときは、 この店に来てパワーを貰いたい気分です。 #
by jyukushian
| 2007-11-11 23:48
| WEB版 熟柿庵だより
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今年になってから、唯識という仏教の勉強をしています。
これは目の前にあるさまざまなもの、出来事がすべて夢である、 実際には存在していないのだ、ということを説いている教えです。 目の前にあるこのパソコンもすべて幻想に過ぎないというのです。 ほんとうは存在しないというのです。 この世界観についていけず、まるで別世界に入ったような気になりながら、テキストを読んでいます。 そういう時にこの「狂いの説法」を読みました。とても新鮮でした。 無着成添さんとひろさちやさんの対話の本です。 現実を生々しく語っておられました。 狂ったような社会になってしまった日本という国を嘆いて、 いったいどうしてこんな世の中になってしまったのかと云うことを 農業の問題、家庭の崩壊の問題、教育の問題、様々な視点からその原因を語り合っておられます。 そして今後、仏教の果たすべき役割についても熱く語っておられます。 私はとても刺激を受けました。 仏教の難しい哲学の世界について勉強することも大切だけど、 現実の世の中ともっともっと関わっていくべきだということを学んだ次第です。 #
by jyukushian
| 2007-11-10 21:48
| WEB版 熟柿庵だより
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ティック・ナット・ハン氏の「理解のこころ」を読んでいくと、
心の曇りがスーッと消えていくような気になる。 わだかまりは、わだかまりとして残っていながら、ふっと晴れ間に出会ったような気になる。 それ程に素晴らしい力を本書はもっている。 氏は一枚の紙のことから話を始める。 「あなたが今見ているこの一枚の紙に、空に漂う雲をみることができます。何故なら、この紙は木でできており、木は雨が降らなければ育たず、雨が降るには雲が必要だからです」 私はこの部分を翻訳する時、雲が雨を降らせること、その働き自体を雲の命として解釈した。 雨が木に吸収されて木を育てること、その行為自体を雨の命として解釈した。 命の本当の姿とは形ある何ものかではなく、無限の広がりを持った「働き」そのものであると理解している。 この雲の場合、一枚の紙という点から見れば、雲の命は、雨となって大地に降りそそぐ行為そのものである。 もちろん立場によって雨の命は違う働きをする。あるものにとっては太陽の強い日差しをさえぎって心地よくさせてくれる傘となる。その時は傘となることが雲の命となる。 つづく #
by jyukushian
| 2007-11-08 23:36
| ティック・ナット・ハン氏
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